歯科・小児歯科・歯科口腔外科・矯正歯科
山形県鶴岡市文園町3-6

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かぶせもの治療(補綴治療)は、虫歯が大きかった場合や神経治療を行った場合に行うことが多い治療方法です。かぶせものには様々な材質があり、保険診療では治療部位によって使用できる材質が異なります。現在、保険診療で使用可能な材質は、主に金銀パラジウム合金・純チタン・ハイブリッドレジン(プラスチック系)の三種類です。自費診療の場合のかぶせものについては「審美治療」をご参照ください。

【参考】差し歯と冠とは

令和2年までは、銀歯といえば”金銀パラジウム合金”でしたが、令和3年の現在では、保険診療で"純チタン"の銀歯「チタンクラウン」が使用できるようになりました。そのほか、平成26年より"プラスチック系(ハイブリッドレジン系)"の「CAD/CAM冠(白いかぶせもの)」が保険診療で使用できるようになっています

昔から「銀歯は体に良くない」と言われ続けてきましたが、それは素材が"金銀パラジウム合金"だったからです。現在はチタン製の銀歯が使用できるので、昔ほど体に悪いものではなくなりました。

当院で行う保険診療としては、チタン製「チタンクラウン」「レジン前装チタン冠」と、ハイブリットレジン製「CAD/CAM冠」を使い分けます。

今まで使用されてきた銀歯(金銀パラジウム合金製)よりも金属アレルギーが生じにくく、耐久性がUPしています。また、熱伝導性も以前の銀歯よりも優れているため、銀歯の欠点である「歯の神経に対する熱ダメージ」も軽減されます。チタンは硬いというイメージですが、決して硬くなく、噛み合わせの歯を痛める危険性も以前の銀歯よりも低いため安心して使用できます。

当院では、基本的にはCAD/CAM冠を使用しますが、症例に応じてチタンクラウン・レジン前装チタン冠を使用いたします。

CAD/CAM冠(キャドキャムかん)とは、プラスチック系材質のブロックをCAD/CAM(Cumputer aides design/Computer aided manufactring)と呼ばれる先端デジタル技術を用いて削り出して製作される"かぶせもの"のことです。

今までの銀歯は、歯科技工士が手作業で製作していましたが、CAD/CAM冠はコンピュータを併用して製作していることが特徴です。また、色合いが白色のため銀歯よりも審美性に優れますCAD/CAMには「クラウンタイプ」と「インレータイプ」があります。使用条件の制限はありますが、適応可能であれば当院でも治療可能です。

CAD/CAM冠の作製方法

①口腔内スキャナーでお口の情報をスキャンして、コンピュータにデータを送信します。

②コンピュータ上でCAD/CAM冠を設計します

③設計後、プラスチックブロックを専用機械で削り出し、CAD/CAM冠が完成します

CAD/CAM冠の適応部位

令和になりCAD/CAM冠の保険適応範囲もかなり拡大され、令和3年現在では、ほとんどの歯でCAD/CAM冠が使用できるようになりました

当院では、保険診療の場合では可能な限りCAD/CAM冠を使用いたします。

CAD/CAM冠が使用できない症例は、以下の3パターンしかありません。

①一番奥歯(第二大臼歯)

②第二大臼歯が1本でも喪失している場合の第一大臼歯

③噛み合わせが強すぎる場合


適応できない症例ではチタンクラウンやレジン前装チタン冠を使用いたします。


※図はYAMAKINさんのホームページより参照

CAD/CAM冠を製作する際には、通常は粘土のような材料(シリコン製・アルジネート製)を使用して型取り(印象)を行いますが、当院では、最新技術に分類される光学式印象方式である口腔内スキャナーを併用します。これは、お口の中の状態を小型カメラを使用して記録する印象方法です。嘔吐反射のある患者様には特に有効です。

光学式スキャナーで記録したお口のデジタル3D映像です。1本の歯からお口全体まで3Dデータとして記録することができます。これは保険診療でも実施できる治療法です。

3Dデータなのでどの角度からも確認することができます。そのため、通常の型取りでは確認できない噛み合わせの状態まで確認することができます。

歯だけではなく、歯茎や血管(黄色の矢印)まで精密に3Dデータとして記録することができます。